アンティークコインとは

アンティークコインアカデミー

時代は今、アンティークコイン

 まず、日本ではまだあまり馴染みが無い「アンティークコイン」について、少し説明しておきましょう。 

 アンティークコインとは、「100年以上前に発行された、歴史的な価値を持つ通貨(コイン)」のことです。 最も古いものは、今から2600年以上前の紀元前・ローマ帝国時代に遡ります。それ以降、現存するアンティークコインは20万種類以上と言われています。

一方、100年未満のコインは「モダンコイン」と称されていますが、その区分はあまり厳密なものではないようです。

 希少性が高く、デザイン性に優れ、かつ保存状態の良いものは高い人気を集めており、欧米を中心として世界中に1千万人以上のコレクターが存在し、その市場規模はおおよそ1兆円と推測されています。

 日本国内でも数年前から急速に人気が高まりつつあり、現在では推定で数十万人規模のコレクター・投資家が、年間1,000億円台の取引を行うまで拡大してきました。 
特に人気があるのは1500~1800年代の欧米のコインです。数百年におよぶ激動の時間を乗り越えてきたコインには、数千万円以上の値がつくことも珍しくありません。

 代表的な例では、1839年にイギリスで発行された5ポンド金貨(通称「ウナとライオン」)は、発行枚数がたった400枚と希少性が極めて高く、2021年8月に何と144万ドル(約1億6千万円)で落札されています。
 
【ウナとライオン 5ポンド金貨/1839年】


 このコインを世界的に有名にしたのは「ウナとライオン」という名前の元になっている裏側のデザインです。裏側に彫刻されているのは、エドマンド・スペンサーの叙事詩「妖精の女王」の主人公ウナがライオンに跨っている姿です。
 イングランド王国の紋章がライオンであることから、ライオンがウナ(18歳という若さで即位したヴィクトリア女王)を守っている図柄であると言われており、英国王立貨幣局(ロイヤルミント)の主任を努めたウイリアム・ウィオンの最高傑作と言われています。

 現在でも、この「ウラとライオン」のデザインを模したコインが発行されていますが、いずれも高い人気を博しています。

 誰もが憧れ、一度は手にしてみたいアンティークコインの代表銘柄のひとつです。

<< 前のページに戻る

アンティークコインアカデミー

アンティークコインアカデミー